招待者受付とは
日頃お世話になっている指導者関連の方や、パンフレットの広告主等に対しては、あらかじめ招待状を送付しておきます。
招待状の送付方法については、はがき大の招待状に「2名まで入場可能」等と記載して送付するやり方と、直接チケット(実券)をお送りするやり方、招待状をお送りして来場者数の返信をいただきその枚数のチケットを用意するやり方に大別されるようです。(詳細は「(8) 招待状(Echotamaのブログ) – 合唱人Echotamaのマネージャー・芸術評論・社会・技術のブログ」も一緒にご覧ください)
第一のやり方については、招待者受付からそのまま入場させるケースを多く見かけますが、実券を渡さないので、半券による入場者数を修正(加算)する必要があります。また、「連れが後からきます」等、招待券をもっていない方が来た場合にわけがわからなくなってしまいます。あまりお勧めしません。
この場合は、「何人お越しですか?遅れて来られるお客様はいらっしゃいますか」とお伺いして必要な枚数の実券と招待状を交換し、あとはその実券を持って一般のお客様と同じようにもぎりを通過して入場していただくか、招待者受付のその場でもぎって入場していただくかするのが良いと思います。もしも遅れて来られる方がいる場合は、新たな封筒に別記して招待者受付で預かっておくようにします。すなわち、当日預かりときわめて近い業務内容になりますので、私はいつも招待者受付と当日預かりは並べてセッティングしています。
第二の直接実券を招待券として送付する場合は、指定席の場合は「死に券」が多くなり無理です。自由席で、かつ他団体との合同演奏会等、もともと招待券の設定数が少ないケースであればこの方法が最もふさわしいと思います。ただし、このやり方のときは招待者受付自体が設置されず、完全に一般のお客様と同様に入場していただくことになりますので、招待者受付でVIPのご来場を確認し、きちんとご挨拶をしたいのであれば、この方法は不向きです。
第三の招待状をお送りして来場者数の返信をいただくやり方は、他のお客様が招待席に座ってしまわないように、招待席を貼り紙などではっきりと明示する必要がありますが、無料で受け取った券を「招待券」だと思ってしまうお客様がいますので、自由席の場合はコントロールが難しいでしょう。全席指定の場合にふさわしいやり方だと言えます。なお、返信ハガキをいただくまでの時間が必要になりますから、招待状は必ず早めに送付することが必要です。
芳名帳
時折、招待者受付で芳名帳に名前を書かせている演奏会を見かけたりします。どの招待者が実際に足を運んでいただいたかを明らかにするためにはチケット(実券)と引き換えに招待状(もちろん招待する個人・団体名入り)を回収すれば済みます。実券を送付する場合でも半券にナンバリングを仕込むことができますし、返信で枚数をご回答いただく方法なら返信の時点で既に把握済です。なぜわざわざ名前まで書かせるのか理解に苦しみます。
招待者を歓迎する気持ちからすれば、出来る限り余計な手間をかけさせず早く演奏会場に入っていただくことが一番のもてなしだと思うのですが…。
招待者席の範囲の設定
どんな演奏会でも毎回悩むのは招待者席の数です。
増減ともに変動要素が多すぎます。
<減要素>
・招待者との関係により、招待券を送ってもご来場いただけないケースが多い。
ex.広告主などは特に演奏会まで足を運んでいただけないことが多い。
・自由席の場合、招待者によっては、招待席に座らずに自分で好む席に座ってしまうことがある。
<増要素>
・招待席の表示に気づかず座ってしまう一般のお客様がいる。
・団員等から無料で券を譲られたお客様が、「ご招待します」というような説明を聞き、勝手に招待席に座ってよいものだと勘違いしてしまう。
(ご丁寧に「御招待」というハンコまで勝手に押してありました…実話です)
招待席は一番良い席なので、ステージ側から見ても一番目立つスペースですから、あまりガラガラだと歌う側の気合にも影響しますし、一方で招待者席があふれる事態になれば、せっかく招待したお客様に失礼になってしまいます。なんとか巧くやりたいのですが、招待券の半券に番号を仕込んで歩留まり率を参考にするぐらいがせいぜいのところ。結局のところ勘と度胸に頼りつつ、経験を積み重ねるしかなさそうです…。
2022年付記:コロナ禍により、多くの演奏会が指定席になっており、上記の自由席の中での招待席確保の悩みは減りつつあります。(ただし指定席なりの手間と準備がありますので、その大変さを考慮する必要があります)