演奏会の貴重な記録として、団員にとっては大事なものですが、他のお客様にとっては邪魔になりやすいものです。ある演奏会でカメラの女性がヒールを履いてきたことがあります。ドレスコードに気を遣っていただいたのでしょうが、演奏中に靴音がしてしまうので、脱いで撮影をしていただきました(本当)。
経験がものを言う業界ですから、ただあてもなく何社か探して見積もりを取るよりは、きちんと実績のある専門家を使うべきです。他団で使っている業者の評判を聞いてみるなど、口コミによる紹介のほうが信頼できるように思います。また、CD/DVDはきちんと著作権関連の処理をしてくれるところを選びましょう。特に外国曲などではびっくりするほど高い権利料を請求される場合もありますので、作ったあとで請求されるととんでもないことになります。事前にきちんと申請していただき、あまり値段が高いようであれば、そのステージをカットして制作する判断をせざるを得ないこともあります。
録音業者席、ミキサー、常設カメラを客席に設けなければならないときには、もちろん指定席の場合にはその番号の席が売られることが無いように外しておく必要がありますので、かなり早い段階(2022年付記:昨今のコロナの状況を考慮すると、チケット印刷前)から打合せを始めておきましょう。自由席の場合には「録音用」などと貼り紙や紙テープ張りをして、一般のお客様が座ってしまわないようにしておきます。また、カメラの方の座る席もあらかじめ確保しておきましょう。