すみだトリフォニーホール(東京・錦糸町)大ホール1801席
このホールではマネジメントは経験しましたがオンステはしていないので、音響面でのコメントは述べません。
構造としては、建物の外枠の中に直方体のホールを斜めに入れ子にしたような不思議な形となっており、壁のデザインも斜めのラインが入っています。シックで品の良いデザインですが、内部構造が複雑で、特に楽屋方面の「斜め」の感覚が各自のイメージと合いにくいので、北村協一先生の追悼演奏会の時、ホール内に出演者の迷子が続出しました(もっともこのときの出演者は800人にのぼり、ホール側からは「出演者を良くここまでコントロールしたものだ」とのお褒めの言葉を頂きました。ホール側はもっと酷い事態を心配していたようです)。
関西方面の団体は、終演後にロビーでお客様の「お見送り」をする習慣(礼儀?)があり、OB四連の時には300人近い出演者が楽屋からロビーになだれ込むと大混乱しそうだったので「お見送り」はご遠慮いただくよう各団に要請しました。それでも注意を無視してロビーに来ていた御仁もいましたが…。
昨今の東京のホールではお客様のロビーと楽屋との出入りを厳しく制限する傾向にあります。特にすみだトリフォニーホールは、出演者(楽屋入りの全員分)名簿の提出や、出演者だと一目で認識できるようにリボン着用を義務付けたり、ロビーと楽屋を隔てるドアに案内人を置いたり等、きめ細かい管理を要請されます。
一方、このホールは制服を着用した座付きのスタッフが、もぎり、パンフレット配布、場内整理、ドアコントロールをしてくれますので、格式が高く、大変品が良い演奏会になるのでありがたいです。