④当日預かり・当日精算(Echotamaのブログ)

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当日預かり・当日精算とは

 事前にチケットを渡せなかったお客様に対して、会場でチケットを渡したり、代金の精算も行ったりするのが主な仕事です。

 ただ、精算を実施すると、集まったお金の過不足等のトラブルがあったり、そもそも出演者が遠方在住で演奏会後にすぐ帰宅してしまったり等、手間が多くかかるので、可能な限り当日預かりのみとし、現金は扱わないようにしています。

 …と言いつつも、「どうしても頼みます」と現金を持ってきてしまうお客様は毎回必ずいるので、対応できる準備はしておきます。例えば、つり銭については当日売りの方にお願いして両替してもらう可能性があることを、あらかじめ伝えておくのが良いでしょう。

 正直なところ、フロントで一番トラブルが多いのがこの仕事です。とりわけ自由席の場合はモタモタしていると、よい席が取れなくなることを心配して、後ろに並んだお客様が露骨にイラついてくることもあります。当日預かり・当日精算の担当者にとって、目の前に行列ができると強いプレッシャーがかかり、余計に慌ててしまいます。演奏会の規模にもよりますが、最低2名は配置しておきたいところです。

封筒をきちんと書かせるのがポイント

 トラブルを避けるために最も重要なことは、預ける側の団員にきちんと封筒の様式を徹底させることです。(もちろん記入要領を書いた紙を配布します)

 まず封筒の右肩に、当日預かり(精算なし)か、当日預かり精算なのかを明記してもらいます。

 そして真ん中に渡し先のお客様の名前(必ずフリガナを書き入れてもらう)、下にチケット種類(券種:S,A,B等)、枚数、精算額(預かりのみの例:S席×3、精算ありの例:S席3,000円×2=6,000円)、左下に預けた団員のパート・氏名を楷書で記入していただきます。

 フロント担当者は、封筒を預かる時には上記の各項目がきちんと網羅されているかを確認(記入要領通りに書いてくれない方が必ずいます)するとともに、封筒の中身を確認してください。

 OKであれば、封筒の左肩にお客様の苗字の頭文字(鈴木様であれば「す」)を書き入れ、全部の封筒を50音順に並べます。これで目的の封筒を早く探すことができます。

トラブルへの対処

 よくあるトラブルとしては、封筒がない(名前が見つからない)、チケットの枚数が足りない、券種が違う、あらかじめ聞いていた場所と座席番号が合っていない、ひどい場合は封筒の中身が空だった……などですが、預けた本人を呼び出すわけにもいかないので、予備チケットを用意しておき、足りない分を渡して、その場をしのぐことがあります。「チケットを忘れた」というお客様への対応も同様です。必ずいます。追い返すわけにもいきません。

 プロの興業なら別ですが、アマチュアであれば、この程度のルーズさは仕方がないと思っています。

金額には注意

 レアケースですが、当日精算をやる場合、人によっては割引をしていることがあります。つまり、「A席1枚2,500円のところを3枚で5,000円にしておくからね」というような約束ごとが交わされているケースです。この場合、封筒には「A席×3枚=5,000円」というような表示がされることになります。

 気づかずに定価で精算してしまうとトラブルになりますので、封筒をよく見て、くれぐれも金額には注意してください。

授受の際のテクニック

 お客様への当日預かり・当日精算の対応の仕方について、私のやり方をご紹介しますのでご参考に願います。

 当日預かりであれば開けたり、中身を見たりしないで封筒をそのままお客様に渡してしまいます。お客様への手紙とかを同封している団員がいる可能性があるためと、万が一中身が足りない際に、預かりのところで無くなったと思われないためです。

 一方、当日精算の場合は封筒を空け、中身(手紙等を含む)をすべてお客様に渡し、いただいたお金を元の封筒に入れてホチキス止めして預かります。こうすれば、紛失や、宛名不明になることはありませんし、お客様のほうもきちんと扱ってくれているという安心感を持っていただけると思います。

 預かったお金は終演後、レセプションの際などに大急ぎで本人を探して直接渡します。

お客様が別々に来場される場合

 お客様から「連れが後から遅れて来るので1枚残しておくから預かっておいて欲しい」などと言われる場合が結構あるのです。

 その際には、封筒をお客様に渡ししてしまう前に後に来るお客様の枚数分だけチケットを封筒から出し、後から来るお客様のお名前で新しい封筒を用意し直しておきます(もちろん予備の封筒は手元に用意しておく必要があります)。そのときに、先に行ったお客様のお名前も「◎◎様より」と、封筒にメモしておければ完璧です。