これも木下保先生ならではの名演奏です。第29回東西四大学合唱演奏会(東西四連)と第105回定期演奏会で歌われました。
野球のピッチャーに例えれば、全く無駄の無い美しいモーションから繰り出される、ストレートど真ん中、火の玉のような剛速球です。もはや感嘆するしかありません。
この曲も、作曲者のシューマンが思い描いていた音楽と、木下先生の音楽は、おそらく違っているのかもしれません。しかし、どんな曲を演奏しても、必ず「木下保の音楽」になっているのは敬服せざるを得ません。
それを可能としているのがメンバーの鍛えられた発声です。「これだけの声が無ければ木下保先生の世界は表現できない」と、覚悟を決めたうえで演奏に臨んでいるのだと思います。何度聴いても、圧倒されつつも爽やかな気持ちになります。ぜひ多くの方に聴いていただきたい名演奏だと思います。