マニアックな自作スピーカーのネタの続編で失礼します。せっかくバスレフ型スピーカーはバスレフポートのヘルムホルツ共振周波数の論理式が確立しているのに、前回の投稿で「正確に計算はしていないけど、おそらくfo=80Hzに近い感じ」で済ませてしまったのが頭に引っかかっていて、やはり正確に計算してみることにしました。
計算式は√や分数が入ったものになるので、私のWordPress能力でここで記載することは困難ですが、パラメーターは、バスレフポート共振周波数(fb)、ポートの長さ(L=4.8cm)、ポート半径(r=2.35cm)、ポート面積(Sv=π2.35cm2)、エンクロージャー容積(Vb=19.1cm32.1cm*16.1cm=9871.07cm3)、音速(今回は340m/sとしました)から成り、今回はfb以外は全て既知なので、計算可能です。
結果はfb=91.04Hzとなりました。スピーカーユニットの最低共振周波数fo=約80Hz<バスレフポートのヘルムホルツ共振周波数fb=91.04Hzとなりますので、理論からするとfbの91Hz付近がブーストされて、それより低い周波数は早く減衰することになります。うーむ、やはりバスレフポートが短すぎるのか…。「もともと低音を出すのが不得意なフルレンジスピーカー」と、ユニットのせいにしちゃあイカンわ。やはり持った能力は最大限に発揮させないとかわいそうです。ごめんなさい。
式を変形してfb=fo=80HzにしてLを求めると、ポートの長さL=6.630cmになりました。今より2cm近く長くないといけないという結果。随分違います。ボール紙でも入れようか…。いや、そうするとボール紙の厚さの分だけポート面積が減るから、r=2.3cmぐらいで計算しなおさないと。そうするとL=6.323cmに。ポートの半径が0.5mm違っただけで、ポートの長さが約3mmも違ってきます。ボール紙の厚さを正確に測定しないと、理想値のfo=fb=80Hzにするのは至難の技ということです。さて、どうしよう。
なんと微妙な世界…。ますますハマってしまいそうです。中学校の担任だった北村和久先生がご存命だったら「お前のやるべきことはそういうことじゃないだろう!」と怒られてしまうかな…。