コダーイ男声合唱曲集(Echotamaのブログ)

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 木下保先生は、慶應ワグネルと同様に世界合唱祭に参加していた各国の諸団体のうち、とりわけフィン・ウゴル族の音楽に強く関心を惹かれ、その音楽の豊かさをあらためて認識するとともに、日本人である我々と民族的な共感が可能であることを確信されたようです。

 その後木下先生は慶應ワグネルでコダーイやシベリウスを何度も取り上げていますが、コダーイは、昭和46年(1971年)第20回東西四大学合唱演奏会と第96回定期演奏会、さらに別の曲集が昭和50年(1975年)第24回東西四大学合唱演奏会と第100回定期演奏会において演奏されました。

コダーイ・ゾルターン

 中でも白眉は第20回東西四連の演奏だと思います。四連独特の緊張感と高揚感がひしひしと伝わってくるとともに、木下先生の渾身のタクトが目に浮かぶようです。一聴しただけで、心の一番奥底の根っこのところまで揺り動かされるようで、感動の涙が溢れてきます。また、技術的にも非常に高く、とりわけ声質の素晴らしさは特筆すべきでしょう。希代の名演奏だと思います。

  現在四連の音源は整理中ですので、96回定演の演奏をお楽しみください。こちらの演奏は歌いこんだ「余裕」が若干感じられます。