ホクト文化ホール(長野県県民文化会館)大ホール(長野市・長野)2173席
世の中がバブルに向けて坂を登り始めていた頃、東京には人見記念講堂、新宿文化センターやゆうぽうとが開館し、多目的ホールであっても残響時間の長い、質の高いホールが次々と建設されるようになりました。一方、長野市を含む北信(長野県の北部)には、1983年当時、1000人以上を収容できるホールは長野市民会館しかなく、質の高い大ホールの建設が望まれていました。そうした中、フルオーケストラを堪能できる優れた音響を備えたホールとして、長野県民の期待を集めて建設されたのがこの長野県県民文化会館大ホールでした。
演奏旅行で実際使ってみた際にも、残響が長く、かつ一様に減衰していく様がはっきりと聞き取れました。多目的ホールでありながら、これだけの収容人数で、しかも音響にも優れたホールは東京にも少なく、長野という辺鄙な地方都市によくぞこれだけのホールを造ってくれた、と関係者に感謝したい気持ちでした。
現在はキノコで著名なホクト株式会社がネーミングライツを取得しています。