長野市民会館(Echotamaのブログ)

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長野市民会館(長野市・市役所前)1816席 ※閉館

 2011年3月31日、また一つのホールが閉館しました。長野市民会館。1961年からちょうど半世紀にわたり、長野市及び周辺の文化の発展に寄与してくれました。

在りし日の長野市民会館

 1961年という年は、東京でも、東京文化会館と東京厚生年金会館が開館した年です。これらの文化施設が、長野のような地方都市を含め、戦後の高度成長期に次々と建てられていったことは象徴的です。しかしながら、東京厚生年金会館は今は無く、長野市民会館もその役割を終えました。

 長野市民会館は、正直なところ、あまり優れたホールだとは言えませんでした。1816席も有しながら1スロープで最後尾はステージから遥かに離れていること。「設計は建築音響学の第一人者・佐藤武夫」(Wikipediaによる)であるはずなのに、ビヨンビヨンとした妙な残響がやたらに耳につくこと。改修に予算をかけられなかったのか、トイレ等が旧態然のままで、文化施設としては少々残念だったことなどです。

 でも、長野県民文化会館(現在の名称は『ホクト文化ホール』)が出来上がる1983年まで(たまたま私が上京するまでとほぼ同じ時期です)において、1000人以上を収容できるホールは北信(長野県の北部)では長野市民会館しかありませんでした。ここで何度も歌ったこと、何度も聴いたことは、私の中で特別な位置を占めていて、単なる思い出だけではなく、感性の一部となって現在も存在し続けているのです。そして、私と同じような思いを抱いている北信の市民は数多くいるに違いありません。

 長野市民会館、長い間ありがとうございました。