昨日3月29日は立原道造の命日、風信子忌(ヒヤシンス-き)でした。気づくのが一日遅れてしまいました。ファンなのに、恥ずかしい限りです。
夭折の天才として、立原道造を挙げない方はいないでしょう。
三善晃先生の初期の傑作、女声合唱組曲『三つの抒情』。3曲目「ふるさとの夜に寄す」は特に大好きな名曲です。
ふるさとの夜に寄す
やさしいひとらよ たずねるな!
——なにをおまへはして来たかと 私に
やすみなく 忘れすてねばならない
そそぎこめ すべてを 夜に・・・・・・
いまは 嘆きも 叫びも ささやきも
暗い碧の闇のなかに
私のためには 花となれ!
咲くように にほふように
この世の花のあるやうに
手を濡らした真白い雫の散るやうに——
忘れよ ひとよ・・・・・ただ! しばし!
とほくあれ 限り知らない悲しみよ にくしみよ・・・・・
ああ帰って来た 私の横たわるほとりには
花のみ 白く咲いてあれ! 幼かった日のやうに