藝大フィルハーモニア管弦楽団 合唱定期演奏会 ヘンデル(メサイア)(いきっつぁんの演奏会探訪)

スポンサーサイトも訪れてください↓

Amazonプライム「30日間の無料体験はこちら」

【2022年11月10日東京藝術大学奏楽堂】藝大フィルハーモニア管弦楽団は東京芸術大学音楽学部関係者によるプロのオーケストラだが、定期演奏会の外に年1回「合唱定期」という公演を行っている。ほかのプロオケよりも安くハイレベルの演奏が聴けるというのでファンが多いらしい。その今年の公演はメサイアで昨日大学内の奏楽堂で行われた。旧奏楽堂が東京都に寄贈されて上野公園内に移築された後、学内奥に建てられた今の奏楽堂は1100人収容の立派な音楽ホール。合唱を担当するのは学部在学の声楽科学生150人余り。ソリストは研究が在学を含む卒業生で占められている。今回の指揮者は学部教授ではあるが芸大ではなく桐朋出身の山下一史さん。

恐らくコロナ禍以降初めてのメサイアで、1,2年生は初めてだっただろう。なおかつ150人もがオンステしているのでマスク着用はやむを得ない。それだも久しぶりの大合唱が大声大会にならなかったのは、かつての芸大メサイアよりだいぶ進歩したのではなかろうか。おおっと思ったのはモーツァルトがレクイエムのキリエに使ったと同じ恩恵の26番が、きれいなレガートで歌われたこと。あまり聴いたことの無い表現だった。ソプラノソロは2人が前半と後半を分けて受けもったが、後半の川﨑想(こころ)さんは音域が高くても響きが変わらないのが印象に残った。前半の東山さんは音域によって歌い方が変わる感じだったが、違和感があるわけではない。ほかのソリスト3人も熱演で聴きごたえがあったが、一番拍手が大きかったのはトランペットのソロ。完璧な吹込こなしで感動を呼んだ。そして最後のアーメンコーラスはおそらくこれまで聴いた中で一番良かったのではないかという名演だった。アマチュアがやると最後の頃は息も絶え絶えになってしまうが、緊張感も持続してすばらしいハーモニーだった。

出演は、指揮 山下一史、S 東山桃子(第1部)、川﨑想(2,3部)、A 徳田あさひ、T 寺島弘城、B 田中雅史、合唱指揮 辻秀幸の皆さん。

いきっつぁんのプロフィール:早稲田大学卒業。在学中混声合唱団に所属。現在はレクイエム・プロジェクト東京いのりのとき合唱団、日本ラトビア音楽協会合唱団ガイスマに所属。



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です