THE KING’S SINGERS(いきっつぁんの演奏会探訪)

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【2022年12月10日サントリーホール大ホール】昨日はTHE KING’S SINGERSのコンサートがあった。彼等の来日は3年ぶりだそうだが、3年前のコンサートは私も聴いていた。東京カテドラルでの令和改元を祝う特別演奏会だったはずだ。それを思うと感慨深かった。

キングズ・シンガーズを初めて聴いたのは多分就職してすぐの頃だったと思うので、もう40年以上前の事だ。まだ初期のメンバーが大半残っていた時代で、その後彼等のレコードアルバムを出るたびに買って聴いていた。今でも10枚くらいあり、創立メンバーの写真が掲載されている。70年代の大半は聞いたはずだがその後疎遠になり、再び聞き始めたのはジュリアン・グレゴリーがリードテナーに加入してすぐのころからだ。つまりその間30年以上のブランクがあるので、ローソンもチルコットもその在籍時代を知らない。しかしメンバーを入れ替えながらずっとそのハーモニーを維持し続けて54年目になるというのもすごいことだ。今回も前回から入れ替えがあってハイトーンの二人は初めてだと思う。

コンサートは先日亡くなったエリザベス女王への追悼からシンミリとはじまった。美しいハーモニーが心に染み入るようだった。前半はクリスマスに関係する曲を多く盛り込んで次々に展開。と、突然日本語の曲が混じる。木下牧子さんの「あしたのうた」だ。日本語がたどたどしいのはやむをえまい。ハーモニーを聴けば好いのだ、と思うくらいほれぼれする和音が鳴り響く。前半はクリスマスのお祝いの歌で最後はジングルベルで締めくくった。

後半初めには今回のツァーの為の委嘱初演があり、それは何と、久石譲さんの曲。平和と題されたその曲は「I was there」を繰り返し、9.11や3.11、そしてコロナ禍で苦しむ人々に寄り添う内容。思わず目頭が熱くなる演奏だった。

最後は彼ら得意のナンバーのいくつかを立て続けに歌い終演。拍手が鳴りやまずアンコールを繰り返し名残惜しい演奏会が終わった。

日本公演はまだ続き、11日は盛岡、13日ミューザ川崎、14日広島JMSアステールプラザホール、15日大阪ザ・シンフォニーホール、16日長野ホクト文化ホールに巡演する。

いきっつぁんのプロフィール:早稲田大学卒業。在学中混声合唱団に所属。現在はレクイエム・プロジェクト東京いのりのとき合唱団、日本ラトビア音楽協会合唱団ガイスマに所属。