先日、ブログ等に「コンクールの功罪 – 安積黎明・郡山への追随や技術偏重を憂う」を投稿したら、私としては少々バズりました。
ガンガンPVを稼いでいる人なら笑ってしまうような数字ですが、普段50PVぐらいのところ、その日だけは248PV。しかもTwitterからの流入が多い。私のTwitterのフォロワーはまだ70人もいない(恥ずかしい……)ので、それなりに拡散しているのは間違いありません。
たくさん見ていただいたのは嬉しいですが、「テクニック偏重でコンクールの成績だけを追い求めるのはやめましょうよ」という趣旨の投稿がそれだけ興味をひいてしまっているということは、逆に合唱関係者にとってコンクールにそれだけの重きが置かれているということの表れなのでしょう。
慶應ワグネルはコンクールには全く出ていません。故畑中良輔先生は「僕は慶應にコンクールに今まで出ろとも出ようとも言わないのは、やっぱり音楽は数で決まるものでないから嫌なんですね。それに人と比べて自分がどうだとかすぐ気にする人間になってほしくない。」とおっしゃっていました。
コンクールが合唱の全てではありません。普段聴いていただく機会のない人を含めて、より多くの人に演奏を聴いてほしいのなら、コンクールは有用な場となるでしょう。しかし、順位だけを追い求めるのは本末転倒だと思います。コンクールに出る自由も出ない自由もある。それに各団の個性もある。万人に受け入れられるもののほうが優れているということはあり得ません。
単なる点数稼ぎの順位ではなく、個性で競い合う関係がもっと広がってほしい。そうすれば日本の合唱界はもっと豊かになっていくと思うのです。