常任指揮者を設けない方針のワセグリ。今年のラストステージは清水敬一先生です。他にも多くのプロが出演し、豪華なラインナップとなっています。例年のイメージとは異なるファンタジックなチラシですが、今年の演奏はどうなるでしょうか?
ワセグリがどのくらいスゴイ団体なのか、その一端をご紹介いたします。
楽譜に書いてある記号「p」は「ピアノ」ではありません。ワセグリでは「パワー」と読みます。すなわち、
mp=もっとパワー
p=パワー
pp=パワー+パワー
ppp=パワー+パワー+パワー
では「f」はどうなのかというと「ワセグリ」と読みます。ゴッセンの第1法則では限界効用は逓減するはずですが、彼らは良い意味での「バカ」なので「f=w」という限界効用が等比級数的に増大する独自の方程式を知得しています。すなわち、
mf=もっとワセグリ
f=ワセグリ!
ff=ワセグリッシモ!
fff=ワセグリッシシモ!
ffff=ワセグリッシシシモ!
fffff=ワセグリッシシシシモ!
……
彼らには理性は存在しません。なぜならワセグリは「声が一番デカい奴が一番偉い、一番たくさん食えるやつがその次に偉い」というテーゼに従っています。声がデカいというのは母音だけでなく子音もデカいということです。彼らは最後列であっても、恐るべきパワーで、ホール全体にデカい声と唾液を撒き散らします。そして聴衆を阿鼻叫喚の渦に巻き込んでいくのです。
このようにワセグリはあらゆる合唱の常識を超越した唯一無二の存在であり、コンクールなどとは別世界に存在する日本一の「魂の合唱団」なのです。ぜひ12月8日はすみだトリフォニーホールに足をお運びください。ただし劇薬で習慣性がありますので、用法・用量を守ってお聴きになってください。