「なんちゃって5G」に騙されるな!iPhone12発表(Echotamaのブログ)

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愛用のiPhoneの電池がいよいよ限界になってきて買い替えを検討しています。私はiPod時代からiTunesを利用しているので、スマホはiPhone一択。しかも近々5G対応のiPhone12が発表になるらしい。新しいのが出るとわかっていて古いものを買うのは癪なので、今月末に予定されているiPhone12の発表を待ってみたいと思います。でも、5Gってそもそも何だっけ?

5Gの特徴は①高速大容量、②低遅延、③多数同時接続で、IoT時代の切り札として、経済・社会に革命的な変化をもたらす主役として注目されており、官民そろってメンツをかけて導入にしのぎを削っています。経済誌で5Gの特集をご覧になった方も多いでしょう。また、最近の日本のマスコミでは、日本は5Gにおいて「周回遅れ」になっており、昨今ドコモをNTTが完全子会社化することを発表した際にも「グローバル競争に出遅れることへの危機感」であると報道されています(某紙)。本当にそうなのか、ちょっと調べてみました。以下は公知のソースから拾った情報で、接続情報は含まれませんので、守秘義務には違反しておりません。相互接続関係のお友達の皆様はご安心を。

5Gの一般向け商用サービスは2019年4月3日にアメリカのベライゾン、韓国のKT、SKテレコム、LGユープラスが開始しています。同月以降スイスを皮切りにヨーロッパ各国でも開始。アジアでも7月にフィリピンが開始。アフリカでも9月に南アフリカで開始。一方、日本では2020年3月末にドコモ、au、ソフトバンクが開始。これだけ見れば日本は確かに遅れています。ダメじゃん、日本。

でも仕様を調べてみると(以下、専門用語が出てきますが失礼)いずれも主信号は5Gですが、アンカーバンド(制御用の信号)は4Gを利用しています。5G NSA(ノットスタンドアローン)です。②低遅延は実現しません。これでも国際電気通信連合の規定には合っていて「5G」と名乗っていいんだとか。訳がわかりません。しかも主信号の周波数はサブ6といわれる3.5GHz~4.5GHz。今の携帯電話の変調方式は、異なった周波数に信号をバラ撒いて、かき集めるOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiplexing Access:直交周波数分割多重方式)なので、広い周波数帯域が必要になりますし、周波数帯域が狭いと多数の端末があったとき通信速度が低下します。今はユーザーが少ないので若干高速になると思いますが、③多数同時接続は無理な話です。つまり3.5GHz~4.5GHzでは5Gのメリットを出すことは難しく、もともと不向きなのです。総務省の電波審議会は何を考えているのやら。本来の5Gを実現するにはミリ波(28GHz)が必要なのです。しかしながら、それどころか現在総務省では4Gの周波数(700MHz~900MHz、1.5~1.9GHz)を5Gに転用すべきか議論が行われています。低い周波数ほどエリアが広げやすいですし、基地局のベンダーによってはソフトウェアの書き替えだけで4Gを5Gに転用・併用できるんだとか。見た目には一気にエリアが広がって「日本は5G先進国」のように見えるかもしれませんが、実質のスペックは4Gと変わりません。

既に一部では「なんちゃって5G」という言葉が使われるようになっています。5Gを謳って販売した端末が実は4Gとほとんど変わらないとすれば、そのうち「優良誤認」で消費者庁や公取から刺されるぞ。

アンカーバンドにも5Gを利用した5G SA(スタンドアローン)になれば、ネットワークスライシングという技術が可能となり、通常のスマホだけでなく、ネットワークをカスタマイズして様々な仕様の機器に搭載するIoTがはじめて可能となります。5G SAを商用化しているのは、私が調べたところではアメリカのT-Mobileだけのようです。2020年8月4日に米全土で一気に5G SAを利用可能にしたんだとか。派手に宣伝していますが、プレスリリースを見ると、これにより30%対応エリアが増えるとなっていますし、周波数はプラチナバンドの600MHzとなっています。ははあ。今までT-Mobileは5G NSAで600MHzをアンカーバンドで使っていたはず。それをソフトウェアの変更でそのまま600MHzの5G SAに切り替えたんだな。プレスリリースのどこを見ても速度については何も書いてない。②低遅延はできたとしても、①高速大容量、③多数同時接続は無理です。これも「なんちゃって5G」です。アメリカは事後規制の国だから、やった者勝ちなのでしょう。

※2021年4月記:中国は5G-SAを国を挙げて推進していることがわかりました。すでに億単位の5Gユーザがいます。ただしサブ6(ミリ波未対応)です。

本命のミリ波による5G SA(「なんちゃって5G」に対して「フル5G」という言い方もありました)を明言しているのはドコモしか見つかりませんでした(2021年予定)。グループ会社だから肩を持つわけではありません。これでも日本は「周回遅れ」なのでしょうか。技術系ではない私でも少し調べれば「なんちゃって5G」がわかるのです。マスコミさん、おかしくありませんか?逆に「なんちゃって5G」が4Gとほとんど変わらず、社会の変革などとは関係ないことを指摘すべきじゃないのですか。

ただ、通信速度が速くなるほど消費電力が増します。フル5Gに対応するとなれば筐体は大きくならざるを得ないでしょう。それでも電池が早く減るので、フル5G対応の最先端のモデルほど「電池がもたない粗悪品」扱いされてしまう危険性が高いと思われます。「なんちゃって5G」が幅をきかせて、正直者がバカをみるという可哀想な状況です。フル5G対応の端末メーカーの悩みは大きいことでしょう。

iPhone12のラインナップがどうなるのか興味津々です。おそらく4G対応のMini、Standard、5G NSA対応機の3種は出るでしょう。フル5G対応機は出るでしょうか。出たとしてもびっくりするような大型機になってしまいそうです。日本ではフル5Gは早くてもドコモの2021年ですから、見送りになる可能性が高いような気がします。Appleの発表が楽しみです。

後日記:結局出たのはiPhone12mini、iPhone12、iPhone12Pro、iPhone12ProMAXの4種類、一応すべて5Gではありますが、日本ではどれもサブ6(ミリ波未対応)、5G-NSAの「なんちゃって5G」のみでした。買い替えをやめて、電池交換でしのぐことにしました。



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