プーチンだけが悪いのか(ロシアのウクライナ侵攻)(Echotamaのブログ)

Amazonプライム「30日間の無料体験はこちら」

ウクライナ情勢が緊迫感を増しています。戦争は絶対悪です。武力ではなく対話を急ぐことが重要です。しかしながら対話を促す報道とかを読んでも何か腑に落ちない点、議論が足りないと思う点があるのです。プーチン大統領が全ての悪の根源なのでしょうか?そんな単純な話なのでしょうか。

前置きが長くなりますが、私は学生時代に発展途上国の経済政策を専攻していました。同じゼミ同期で、現在経済学部長となっている駒形哲哉教授と激論を交わした仲です。特徴的なのは、ベルリンの壁がまだあった当時でありながら、社会主義国も発展途上国と捉えて研究対象としていたことです。マルクス主義では資本主義が爛熟して自ずから社会主義に至ることとなっていますが、現実の社会主義国は全て発展途上国であり、私たちは「現代社会主義」(カッコ書きがポイント)と名付け、社会主義と区別していました。ちなみに駒形君(慶應は『先生』は福澤先生一人として他は教授であっても皆『君』と呼ぶ伝統があります)と私は中国を研究対象としていましたが、ソヴィエト連邦を研究対象としている者もいて、彼らとも一緒に議論していました。以来、現在に至っても旧社会主義諸国の経済については議論を掘り下げる習慣がついているつもりです。

違和感は具体的には以下の通りです。
・メジャーな情報はアメリカをはじめとする西側諸国からしか入ってこないこと
・ウクライナとロシアとの関係の歴史が語られることが少ないこと
・NATOの存在があまり語られないこと
・ユダヤ人の存在が語られないこと

まず歴史を紐解きます。アメリカがウクライナとロシアの背景を説明してくれるはずはないからです。両国はもともとソ連の構成国として、独立国としての意識を希薄にされていたことを挙げなければいけません。ソ連の最高指導者スターリンはグルジア(ジョージア)人でしたし、フルシチョフもブレジネフもウクライナ人でした。いわば「ソヴィエト人」が政策的に存在してきたのです。しかも追放や強制移住によって各民族が混じりあい、ウクライナ東部やクリミア半島ではロシア人の方がウクライナ人よりも多く、話されている言語もロシア語であり、統治しているのはロシア侵攻の前からロシア政府です。もともと東部の国境は第一次世界大戦時のウクライナ独立(わずか3年間ですが。詳細は「骨肉の争い(ロシアのウクライナ侵攻) 」に記載)の混乱のなかで決められた暫定的な位置づけだったのです(しかもクリミア半島はフルシチョフ時代にロシアからウクライナへ帰属替え)。それがソ連の崩壊によって民族主義が先鋭化してすでに内戦状態でした。フランツ・グリルパルツァーやヨーゼフ・ロートが述べた「民族主義から野獣性へ」という流れです。旧ユーゴスラビアの崩壊と同じ構図です。

経済についても語らなければいけません。ソ連時代は、ワルシャワ条約機構という経済ブロック内での分業化による生産性向上・経済最適化が計画経済下でなされていましたが(例えばトラバント<自動車>は東ドイツ、等)、これはソ連国内でも同様でした。ウクライナはチェルノーゼムという肥沃な黒土に恵まれ、旧ソ連全体の穀倉地帯です。また、地下資源にも恵まれ、特に東部はドネツクを中心に石炭や鉄鉱石に恵まれ、最大の工業地帯です。ここはソ連時代から計画的に工業地帯が開発され、もともとウクライナの統治は及んでいませんし、ソ連崩壊後は内戦状態です。そして農業・工業面いずれにおいても、ロシアはこの地域に今も大きく依存しています。そこにNATOです。ウクライナのウクライナ人はNATO加盟を望んでいますが、そうなれば当然ロシアは息の根が止まってしまいます。(もちろんウクライナのロシア人もNATO加盟を望んでいないでしょう)

しかしながら経済政策の失敗や国内の混乱から生産は伸び悩んでいるようです。そこに目をつけているのはおそらくユダヤ人です。ウクライナはもともとユダヤ人が多く、この「東方ユダヤ人」の歴史を書こうとしただけで本1冊になってしまうのですが、ロシア革命で多くはアメリカに逃げました。例えばレナード・バーンスタインもウクライナ系ユダヤ人です。ウクライナを取り戻し、経済発展させる余地が大きくあるとして、ユダヤ人ネットワークがウクライナに手を伸ばしていることは十分ありえることです。ウクライナのNATO加盟を促すうえで、ユダヤロビーはどう動いているでしょう。ロシア侵攻前の内戦状態のときから、武器やお金は誰が用意しているのでしょう。今後対話を進めようとするうえで、NATOの盟主たるアメリカが前面に出るのは難しいでしょうから、イスラエルが仲介人を買って出る公算が強いだろうと予想しています。イスラエルの登場が歓迎されるかは疑問ですが。

アメリカとロシアが正面衝突すれば、まさに第三次世界大戦です。ロシアはウクライナの制空権を破壊することを最初の作戦としました。これで他の国からの補給は困難になり、戦闘の規模は小さくなるでしょう。プーチンはロシアとウクライナだけの問題にとどめようとしたかったのではないか?好んで第三次世界大戦はしたくない。国力からしても長期戦は無理だし核兵器は使いたくない。プーチンに味方しすぎでしょうか。

最初に戻りますが、必要なのは対話です。日本は制裁ではなく対話の仲介に尽力すべきではないかというのが私の考えです。経済制裁が対話の糸口になるか疑問ですし、アメリカが公平な仲介人を務めるのは難しいからです。

楽天の三木谷氏がウクライナに10億円寄付するそうです。人道支援に使われるという名目ですが、もともと国としての形を成していない内戦状態のウクライナの大使館に寄付しても、どこで誰がどうそのお金を使うのかわかりませんし、本当に人道支援なのかもわかりません。一部には死んだロシア兵の本国送還に使うという話もあります。現在ウクライナ大使館の公式サイトがつながらないので、詳しく調べようにもTwitterで流れてきた口座番号情報しか頼りがないのです。またいろいろな団体(宗教、NPOもろもろ)の寄付要請も飛び交っていますが、何をどこまで信じたら良いのやら。

私が陰謀論に踊らされているのかもしれません。ご判断は皆様にお任せいたします。



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA